ネコちゃん探偵のプロ代表の川野です。
このブログでは「自分の手で猫ちゃんを保護したい」という飼い主さんに、プロのノウハウを出し惜しみせずお伝えしています。
でも今回は、あえてこう問いかけたいのです。
「外に出てパニックになった猫を、本当に自分の手で捕まえられると思いますか?」
今回ご紹介する大西様は、脱走したメリーⅡ君を
1時間追いかけ、真夏の暑さで熱中症になり、床で痙攣するまで必死に捕まえようとしました。
それでも、届かなかった。「もう絶対に自力では無理」
そう何度も悟った飼い主さんの、リアルな記録です。
このインタビューからわかること
- なぜ「外に出た猫を手で捕まえる」のは、ほぼ不可能なのか
- 暗視カメラが、どうやって猫の動きを追い続けたのか
- 「静かに自然に帰す」プロの誘導と、最後の砦としての捕獲機
- 依頼からわずか2時間で保護に至った理由
今回、見つかったネコちゃん「メリーⅡくん」
普通の猫より体が大きい、食いしん坊な男の子。もともと外猫だった子を保護した経緯があり、その外の記憶が、この脱走を難しくしました。
\無事に保護されました!!!/

始まりは「ほんの数メートル」の抱っこだった
——どういう状況で、メリーⅡ君は外に出てしまったのですか?

メリーが扉をカリカリするので、本当はいけないのですが、抱っこして家の周りを数メートルだけ歩いていたんです。
7月21日の13時ごろ、暑い盛りに。
近所の方に声をかけられて話しているうちに、メリーが「離して離して」と暴れ出して。私も手が痺れてきて、玄関に入ろうとした瞬間、手が滑って緩んでしまって……。
通路からすっと逃げてしまった。私が逃がしてしまったんです。
ここから、想像を絶する追いかけっこが始まります。
1時間の追跡、そして熱中症|「自力では絶対に無理」と悟った瞬間

家に帰ってフローリングに大の字になったら、自分自身が痙攣を始めて、手足がこわばってきて。
熱中症を体感しました。水を飲んで、2時間後にやっと回復して。
翌朝も、目の前にメリーⅡが現れて、私としっかり目が合って、家の周りに置いた猫砂やご飯を見て、「そっちには帰らないよ」という視線を返して、また車の下へ。
追いかけたらチーターのようにぴょんぴょん逃げて、消えていきました。
これはもう絶対に自力では捕まえられない。業者に頼もう。一刻も早く来てほしいと思いました。
【川野より】 大西様の体験は、決して特別ではありません。
外に出た猫は、興奮と警戒がマックスの状態。飼い主さんの顔を見ても逃げ、驚異的なスピードで車の下や茂みへ消えます。
「手で捕まえる」は、ほぼ不可能なのです。しかも真夏の炎天下、追いかける飼い主さん自身が命の危険にさらされる。追いかけることは、猫にとっても人にとっても逆効果でしかありません。
決め手は「スピード」|他社は「早くて水曜日」だった

でも翌朝「伺えるのは早くて水曜日(4日後)、今は予定がいっぱいで」と言われた時に、「これはない」と思ったんです。
今すぐ来てもらわないと、私も持たないし、猫もどうなるかわからない。
【川野より】 これは、注意点にもある「テレビで見たところに電話したけど、予約がいっぱいですぐ来てくれない」という、多くの飼い主さんが直面する現実です。猫の捜索は時間との勝負。1日遅れるだけで、猫は遠くへ、危険へと近づいてしまう。だから私たちは、会社全体でスピードを最優先にしています。
担当捜索員の印象|「猫ファースト」の職人

そのスピード感にも驚かされたのですが、来てくれた捜索員さんも猫のことをよくわかっていて、猫に好かれる方。
穏やかで、ゆっくり優しく話される。体は大きいのに、聞き方も動作も猫ファーストなんです。私は自分が猫に対してダメな人間だなと、反面教師を感じたくらい。
ヒアリングの後、すぐに方針を立てました。「22時からスタートしましょう。この辺りが一番、確率が高い」と。
プロの手法|見守りカメラ+LINE共有+「静かに自然に帰す」
ここが、今回の捜索のキモ!
素人では絶対に出来ない見守りカメラを使ってのプロの捜索です。

「まず電気を消してください。できるだけ静かに」
玄関とリビングの窓と2か所に絞って少し開放、自然に帰ってこられるようにして。
暗視カメラを使い、私と主人と捜索員さんの3人をグループLINEでつないで、カメラの映像を送り合えるようにしました。
そして、捕獲機についてはこんなやり取りが。
私、捕獲機にはすごく抵抗があって。失敗したら、もう後がなくなるんじゃないかと。それにメリーは大きいので、普通の捕獲機に収まるのかも不安で。
捜索員さんも「捕獲機もこれだけの大きさがありますよ」と見せてくれましたが、最後まで不安でした。
だから、できるだけ捕獲機を使わず、自然に帰ってくるのがベストだと。私たちにできるのは、静かに、暗くして、待つことだけでした。
【川野より】 大西様のおっしゃる通り、理想は捕獲機を使わず「猫が自分から安心して帰ってくる」こと。だから、今回は暗視カメラで見ながら、ご飯で家の中に誘導する作戦でした。ただ、これもカメラがなければ、目視できないので当てずっぽうの捜索になってしまいます。カメラという機材がないと成立しません。
依頼から2時間|メリーⅡ君、腕の中へ

主人が目視したら逃げてしまって。でも30分〜1時間後、「また来ています」と暗視カメラに写って。
うちの車庫のシャッターを少し開けて、匂いの強い猫缶を置いてくださっていたんです。
お腹も空いていたので食べ出して、リビングのフローリングまで入ってきた瞬間、捜索員さんが網戸をバシンと閉めてくれた。
飛びかかってきたメリーを、私がキャッチして抱きしめました。
来てもらったのが22時、抱っこできたのが24時10分過ぎ。ちょうど2時間での保護でした。
嬉しさの反面、最初の一言は「臭い!」(笑)。たった1日半で、こんなに生ごみのような匂いになるのかと。それだけ、外の世界は過酷なんですね。
大西様からのメッセージ|「捜索員さんがいなかったら、ずっと後悔していた」

捜索員さんがいなかったら、ずっと後悔していたと思う。
「あの時外に出さなければ」「もっと早く帰れば」「そもそも保護してよかったのか」って、何度もよぎったんです。
今日みたいな台風の日、外猫はどうしているんだろうといつも思う。
外で暮らす猫は短命な子が多いと言いますし……。私にとっては長生きしてほしい命なので、もう二度と手放したくないと、今思っています。
【川野より】このインタビューから、あなたに持ち帰ってほしいこと
大西様、つらい記憶も含めて正直にお話しくださり、本当にありがとうございました。この体験には、大切な教訓が詰まっています。
- 外に出た猫を手で捕まえるのは、ほぼ不可能:大西様は1時間追いかけ、熱中症になるまで頑張っても届きませんでした。追いかけることは、猫と人の両方を危険にさらします。
- 暗視カメラが「動きを追い続ける」:真っ暗な夜、猫がどこにいて、どう動いているか。カメラがあるから、飼い主さんも捜索員も冷静に対応できます。
- 理想は「自然に帰す」、備えは「捕獲機」:この二段構えがあるから、焦らず確実に保護できる。
- スピードが命を分ける:「水曜日以降」では、間に合わなかったかもしれません。
「もう自力では無理」
そう感じたときは、それはあなたの落ち度ではありません。外に出た猫を保護するのは、それだけ専門的なことなのです。
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